「人工衛星」というと、多くの方は、太陽電池パネルを翼のように広げた姿を思い浮かべると思います。でも、人類初の人工衛星スプートニク1号(ロシア)や、日本初の人工衛星「おおすみ」の写真を見ると、球体あるいは円錐台の本体からはアンテナが伸びてるだけなんですね。初期の人工衛星は一次電池で動いており、それが尽きるまでの数日~数十日しか生きることができなかったようです。
初めて太陽電池の搭載が確認できるのが、スプートニク1号の翌年、1958年にアメリカ海軍研究所が打ち上げたヴァンガード1号です。約1Wの電力を発電し、効率にして約10%というわずかな電力でしたが、活動期間を一気に約2200日まで延ばし、人工衛星に長期運用という革命をもたらしました。太陽光発電によって生まれたパラダイムシフトですね。